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📀 出典のデータベース: 衛星データ活用金融スタートアップの資金調達ニュース
スタートアップ名
Taranis
🗓 更新日: 7/20/2025
公開中項目
事業概要
飛行機、ドローン、衛星から取得した画像を活用し、農家が作物の成長状況に関する詳細な洞察を得られるサービスを提供する農業向け画像分析プラットフォーム。
資金調達日
情報なし
資金調達フェーズ
20
主要投資家
Viola Ventures, Nutrien, 住友商事ヨーロッパ, Cavallo Ventures, Vertex Ventures, OurCrowd
情報源URL
https://agfundernews.com/breaking-taranis-lands-20m-series-b-to-expand-imagery-analytics-platform-for-farmers
資金調達ラウンド
Series B
調達通貨
USD
評価額(百万ドル)
情報なし
本社所在地
イスラエル
活用技術
衛星画像, ドローン画像, 航空写真, ディープラーニング
事業領域カテゴリ
情報なし
すべての出典情報
Taranis Lands $20m Series B to Expand Imagery Analytics Platform ...
#### Taranisの概要と資金調達
農業向け画像分析プラットフォームであるイスラエルのスタートアップ [Taranis](http://www.taranis.ag/) は、シリーズBラウンドで2,000万ドルの資金調達を完了しました。このラウンドは、AgTech分野への初の投資となるイスラエルのベンチャーキャピタル、[Viola Ventures](https://www.viola-group.com)が主導しました。
投資家には、カナダの肥料会社 [Nutrien](https://www.nutrien.com/)、[住友商事ヨーロッパ](http://www.sumitomocorpeurope.com/)、農業製品販売大手 Wilbur Ellisのベンチャー部門 [Cavallo Ventures](http://www.wilburellis.com/cavallo-ventures-investing-in-the-future/) といった大手農業関連企業や、シンガポールの政府系ファンド [Vertex Ventures](http://www.vertexventures.com/)、イスラエルのクラウドファンディングプラットフォーム OurCrowdなどが名を連ねています。
TaranisのCEOであるOfir Schlam氏は、今回の資金調達において戦略的投資家が参加したことの重要性を強調しており、彼らが過去2〜3年にわたる顧客であったため、製品や事業方向性への理解が深かったと述べています。また、農業小売や革新的な農業製品のトップ企業がTaranisを信頼していることが、同社の信頼性を高める要因となっています。同時に、金融投資家がラウンドを主導したことで、財務的な信頼性も得られています。
#### 事業内容と衛星データ活用
Taranisは、飛行機、ドローン、**衛星**から取得した画像を活用し、農家が作物の生育期間を通じて作物の成長状況に関する詳細な洞察を得られるサービスを提供しています。主に広範囲の列作物農家を対象としています。
提供される主なインテリジェンスは以下の通りです。
* **スタンディングカウント**: 植え付け後数週間で、発芽した種子の数を特定し、必要に応じて再植え付けの判断を支援します。
* **雑草検出と除草剤適用**: さまざまな種類の雑草を特定し、特定の除草剤の展開を支援します。除草剤適用後には、抵抗性の有無もスキャンして確認します。
* **昆虫リスクと栄養不足の検出**: 葉に現れる視覚的な兆候から、昆虫のリスクや栄養不足を検出する機能も開発中です。
Taranisのサブスクリプションには通常、年間5〜6回の飛行機によるフライバイが含まれますが、各パッケージは個々の運用に合わせて調整可能です。また、**衛星画像**はフライト間の状況を追跡するために利用されており、例えば、インディアナ州の異なる畑におけるカブトムシの移動を監視するなどの活用事例があります。
#### 技術的優位性と市場戦略
Taranisは、現在の農業向けリモートセンシング分野で最も高い評価額の一つを持つとされています。Schlam氏は、その理由を、技術的な競争優位性と知的財産(IP)、農業に関する信頼性、そして継続的な資金へのアクセスに帰結させています。
特にTaranisの主要なIPは、その画像取得ハードウェアにあります。このハードウェアは、創業者の1人が航空宇宙防衛産業で培った経験を活かして開発され、高速で鮮明な画像をキャプチャすることができます。Taranisによれば、その画像は他のモニタリングプラットフォームよりも500倍詳細であると主張しています。
収集された何千もの画像は、ディープラーニングを活用したTaranis独自のソフトウェアプラットフォームによって選別・分析され、特定の栄養不足や病害虫の種類を特定します。システムは、300人の農学者とアノテーション専門家が現場で収集した地上の実データ(ground-truthed data)を入力することで学習が進められています。
AgTech市場はまだ若いため、Taranisは現時点では大きな競合に直面していません。同社は最近、カリフォルニアのスタートアップ [Mavrxを買収](https://agfundernews.com/taranis-acquires-aerial-imagery-platform-mavrx.html/)し、米国における事業展開、技術スタック、および空中画像処理能力を拡大しています。
#### グローバル展開と今後の展望
2018年には、Taranisは飛行機で世界中で300万エーカーを、**衛星**で2000万エーカーをカバーしました。最大の市場は米国で、カバー面積の40%を占めています。ブラジル、アルゼンチン、ウクライナでも事業を展開しており、今回の資金調達はロシア、オーストラリア、カナダといった新市場の開拓に貢献します。
Schlam氏は、現時点では新たな市場を増やす必要はなく、すでにカバーしている7つの市場(米国、ブラジル、アルゼンチン、ウクライナ、ロシア、オーストラリア、カナダ)において、あらゆる作物のカバー率を高め、ドローンと飛行機による運用を強化していくことに注力すると述べています。
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