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📀 出典のデータベース: 資金調達から見る海外税理士向け生成AIスタートアップの優位性分析
企業名
Kintsugi
🗓 更新日: 9/7/2025
公開中項目
サービス概要とターゲット
企業の売上税コンプライアンスを自動化するAIスタートアップ。主に中小企業をターゲットとしているが、大企業も顧客に持つ。ShopifyやStripeなどの収益生成ポイントと連携する。
資金調達の状況
グローバルな間接税技術ソリューションプロバイダーであるVertexが主導する1,800万ドルの資金調達を実施。ポストマネー評価額は1億5,000万ドル。
分析された優位性
既存の競合他社と比較して半分のコストでサービスを提供し、公認会計士(CPA)の役割も代替できると主張。「7クリックと3分でアプリをインストールできる」という使いやすさも特徴。
情報源(URL)
https://techcrunch.com/2025/04/30/ai-sales-tax-startup-kintsugi-has-doubled-its-valuation-in-6-months/
総資金調達額
1,800万ドル
評価額
1億5,000万ドル
すべての出典情報
AI sales tax startup Kintsugi has doubled its valuation in 6 ...
#### Kintsugiの概要と資金調達の状況
シリコンバレーを拠点とするAI売上税スタートアップのKintsugiは、企業の売上税コンプライアンスのオフロードと自動化を支援するサービスを提供しています[https://trykintsugi.com/](https://trykintsugi.com/)。同社は最近、グローバルな間接税技術ソリューションプロバイダーであるVertexが主導する1,800万ドルの新規資金調達を実施しました。この資金調達により、Kintsugiのポストマネー評価額は1億5,000万ドルに達し、わずか6ヶ月で8,000万ドルから倍増しました。Vertexは1,500万ドルの少数株主投資を行い、Kintsugiの株式の10%を取得し、IP共有およびレベニューシェアモデルに基づく商業パートナーシップも締結しています。さらに、Kintsugiの既存投資家からも300万ドルの追加資金が調達されました。

Image Credits: Jagmeet Singh / TechCrunch
#### サービス内容とターゲット市場
Kintsugiは、電子商取引と越境貿易の継続的な成長、および税規制の複雑化によって高まる税務自動化ソリューションへの世界的な需要に対応しています。同社のソフトウェアは、Shopify、Stripe、Chargebee、QuickBooksなどの収益生成ポイントやカスタムAPI実装と連携し、収益の360度ビューを提供することで、データの取り込みと税額計算を瞬時に行います。共同創設者兼CEOのPujun Bhatnagar氏は、「Uberがタクシー業界に、Stripeがクレジットカード決済に起こしたようなことを、171カ国におけるコンプライアンス分野で実現したい」と述べています。
Kintsugiの主なターゲットは中小企業であり、AIを活用した税額計算と申告機能を提供することで、より多くの企業がこのサービスを利用できるよう計画しています。売上税の計算は無料で提供され、申告には料金が発生しますが、自動送金オプションも利用可能です。
#### 競争優位性と市場へのインパクト
2023年に設立されたKintsugiは、2018年の米国最高裁判所の判決[https://www.thetaxadviser.com/issues/2023/jun/south-dakota-v-wayfair-five-years-later/](https://www.thetaxadviser.com/issues/2023/jun/south-dakota-v-wayfair-five-years-later/)(物理的な店舗がない州でもオンライン販売者に売上税徴収を義務付けた判決)を業界の転換点と捉え、AIの進歩を活用して市場シェアを拡大しています。
Bhatnagar氏は、既存の自動税務コンプライアンス企業、例えばAvalara[https://techcrunch.com/2022/08/08/vista-equity-partners-to-acquire-automated-tax-compliance-company-avalara-for-8-4b/](https://techcrunch.com/2022/08/08/vista-equity-partners-to-acquire-automated-tax-compliance-company-avalara-for-8-4b/)と比較して、Kintsugiが半分のコストでサービスを提供し、公認会計士(CPA)の役割も代替できると強調しています。ユーザーは「7クリックと3分でアプリをインストールでき、毎月3分未満で売上税を申告できる」と説明されており、その使いやすさも大きな優位性となっています。
#### 事業実績と今後の展望
Kintsugiは昨年300万ドルの年間収益を上げ、2025年末までに1,000万ドルを超えることを目標としています。顧客離反率は0.1%と低く、2,400社に及ぶ顧客基盤を持っています。これには、立ち上げ初期の企業から、約5,000万ドルから8,000万ドルの収益を持つ企業、さらには5億ドルの収益を持つ企業までが含まれます。現在の顧客ベースの45%はSaaS企業であり、77億ドル相当の550万件の取引を処理しています。
Kintsugiは95人の従業員を抱え、すでに米国からカナダとヨーロッパへ事業を拡大しており、今後は南米、アフリカ、インドや中国を含む東洋での展開を計画しています。Vertex[https://www.vertexinc.com/resources/customer-stories](https://www.vertexinc.com/resources/customer-stories/)との提携により、Kintsugiはこれまで注力していなかった大規模企業向け市場への顧客獲得の機会も広げることが期待されています。Vertexは自社のAI開発にも1,000万ドルから1,200万ドルを投資する計画で、KintsugiのIPを活用することでその開発を加速させる意向です。
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