Filed Inc.

Although many have failed at tax automation in the past, these kinds of applications are actually the sweet spot for generative AI automation, according to ...

#### 会社の概要と資金調達 Filed社は、税務準備の煩雑な作業を自動化することを目指す新しい会計ソフトウェア企業です。同社は最近、Northzoneが主導し、Day One VenturesとNeoも参加した資金調調ラウンドで1,720万ドル（約17.2億円）を調達しました[Filed](https://www.filed.com/)。この資金は、チームの拡大と税務エンジニアの雇用に充てられる予定です。 #### 税務業界が直面する危機 Filed社の共同創業者兼CEOであるLeroy Kerry氏によると、税務業界は深刻な危機に直面しています。国際公認会計士協会による2021年のレポート[a 2021 report](https://micpa.org/docs/site/educator-assets/2021-trends-report.pdf?sfvrsn=bfb9c261_2)を引用し、多くの公認会計士（CPA）が定年を迎えつつある一方で、この分野に進む学生の数が減少していると指摘しています。その結果、事務所は効率的に申告書を処理するための十分な人員を確保できておらず、専門家は書類業務に追われ、時間の約半分を自動化可能な低価値業務に費やしている現状があります。 #### FiledのAIソリューション このような課題に対し、Kerry氏とCTOのAtul Ramachandran氏が設立したFiledは、AIを活用して税務申告のライフサイクル全体を自動化するソリューションを提供しています。このAIは、文書を読み込み、各企業固有の税務戦略を適用するための推論を行い、そのデータを既存のソフトウェアシステムに入力します。AIが人間の介入が必要なシナリオを検知した際には、それをレビューのためにフラグ付けすることで、人間がコントロールを維持しつつ、退屈な作業を排除します。 #### 競合との差別化 税務準備や会計アシスタントの分野には、Black OreやBasisといった他の企業も存在します。しかし、Kerry氏はFiledの製品が競合とは異なると強調しています。その主な理由は、FiledのAIが税務ワークフローのために特別に開発されており、顧客に既存の技術システムの大規模な刷新を強いることなく、直接既存のソフトウェアシステムに組み込むことができる点にあります。 #### 創業者の背景とビジョン CEOのLeroy Kerry氏は、サウスロンドンの低所得者向け住宅でシングルマザーに育てられ、テクノロジー企業のCEOになることは想像できなかったと語っています。しかし、彼はビジネスマンになることを目指し、コールセンターで働きながら大学を卒業しました。その後、急成長するスタートアップ企業での経験を積み、最終的には自身の会社を立ち上げるためにアメリカへ渡りました。 Kerry氏と彼のチームは、コロラド州やアリゾナ州の小規模な税務事務所を訪れ、紙やFAXに依然として依存している現場の状況を直接観察しました。Filedの長期的なビジョンは、単なる申告準備を超え、クライアントとの連携から文書管理、監査準備に至るまで、税務業界全体の基盤となるAIインフラを構築することです。Kerry氏は、「この業界はAIの到来を待ち望んでおり、我々はまだ始まったばかりです」と述べています。