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📀 出典のデータベース: 資金調達から見る海外税理士向け生成AIスタートアップの優位性分析
企業名
Fondo
🗓 更新日: 9/7/2025
公開中項目
サービス概要とターゲット
ソフトウェア、AI、会計専門家を組み合わせて、スタートアップや中小企業向けの記帳プラットフォームを提供。財務および税務業務を一つのプラットフォームに統合するオールインワンソリューション。
資金調達の状況
Money Forwardが主導する700万ドルのシードラウンドを完了。企業評価額は6,600万ドル。
分析された優位性
高成長スタートアップを対象とした「オールインワンソリューション」を提供することで差別化。顧客のデラウェア州フランチャイズ税を7,500万ドル以上節約し、IRSから1,600万ドル以上の税額控除を受ける手助けをした実績を持つ。
情報源(URL)
https://techcrunch.com/2024/11/22/yc-backed-fondo-raises-funding-for-its-ai-powered-bookkeeping-and-taxes-platform/
総資金調達額
700万ドル
評価額
6,600万ドル
すべての出典情報
Fondo wants to mitigate the American accountant shortage with its ...
#### 米国の会計士不足の背景
米国では起業家精神が高まっており、2024年には毎月平均43万件の新規事業申請があり、2019年から50%増加しています[1](https://home.treasury.gov/news/featured-stories/small-business-and-entrepreneurship-in-the-post-covid-expansion#:~:text=Entrepreneurship%20continues%20to%20surge%3A%20the,percent%20more%20than%20in%202019.)。しかし、これらの新しいビジネスが必要とする会計士の数は減少傾向にあります[2](https://www.mileseducation.com/accounting/blogs/the-accountant-shortage-is-real-heres-what-you-need-to-know)。特に、公認会計士の約75%が10年以内に引退すると予想されており[3](https://www.goingconcern.com/number-of-the-day-75/)、テクノロジーや金融分野に比べて会計分野の給与が低いことから、会計を専攻する卒業生も減っています[4](https://www.wsj.com/lifestyle/careers/accounting-salary-cpa-shortage-dec2caa2?mod=article_inline)、[5](https://www.wsj.com/articles/accounting-graduates-drop-by-highest-percentage-in-years-5720cd0f)。
#### Fondoの概要と提供ソリューション
連続起業家であるデイビッド・フィリップス氏は、この深刻な会計士不足のギャップを埋める機会を見出し、Fondoを2020年に設立しました。Fondo[6](https://www.tryfondo.com/)は、ソフトウェア、AI、そして会計専門家を組み合わせて、スタートアップや中小企業向けの記帳プラットフォームを提供しています。フィリップス氏は以前、コーディングスクールHackbrightをCapella Universityに売却しており、Rippling、Flexport、Liquid Deathなど85社以上のスタートアップにエンジェル投資を行っている実績を持っています。
#### 成長と顧客成果
設立から4年が経過したFondoは、サブスクリプションベースのモデルで事業を展開し、すでに約1,200社の顧客を獲得しています。年間経常収益(ARR)は600万ドルに達し、収益性も確保しているとフィリップス氏は述べています。主要顧客にはElevenLabs、Karat、PostHog、Campus、Limitless AIなどが含まれます。Fondoはこれまでに、顧客のデラウェア州フランチャイズ税を7,500万ドル以上節約し、IRSから1,600万ドル以上の税額控除を受ける手助けをしてきました。
#### 資金調達の状況
Fondoは、事業の牽引力をさらに強化するため、東京を拠点とするフィンテック企業Money Forwardが主導し、Y Combinator、Motley Fool Ventures、Next Coast Ventures、a16z Scout Fund、Index Ventures Scout Fund、Twenty Two Venturesが参加した700万ドルのシードラウンドを成功裏にクローズしました。このラウンドにより、同社の企業評価額は6,600万ドルとなっています。
#### 競合との差別化と今後の戦略
会計サービスを中小企業に提供する企業は多数存在し、Pilot[7](https://pilot.com/)、Digits[8](https://techcrunch.com/2022/03/24/digits-books-65m-on-a-565m-valuation-to-bring-a-more-dynamic-automated-approach-to-legacy-accounting-tools/)、Finally[9](https://techcrunch.com/2024/09/09/miami-based-ai-bookkeeping-startup-finally-has-raised-another-big-round-200m-in-equity-and-debt/)、Bench[10](https://techcrunch.com/2018/01/31/bench-bookkeeping-service-raises-18-million-in-funding/)などが挙げられます。しかし、フィリップス氏はFondoが高成長スタートアップを対象とした「オールインワンソリューション」を提供することで差別化を図っていると考えています。創業者たちは通常、各機能に別々のサービスを利用することで非効率性やエラーのリスクに直面しますが、Fondoはこれらを1つのプラットフォームに統合することで、スタートアップの財務および税務業務を簡素化しています。
調達した資金は、製品と自動化への投資に充てられます。Fondoはまた、社内チームおよび顧客向けのAIエージェントを構築しており、これにより財務諸表、口座、キャッシュフローなどに関する洞察や分析を抽出できるようになります。
#### 組織と将来の展望
Fondoは現在約70人の従業員を抱え、製品、エンジニアリング、会計などの分野で採用を強化しています。同社は、スタートアップのニーズに合わせて進化する堅牢な製品の構築に注力しており、分析およびレポート機能の拡張、創業者使用ツールとの統合、節税オプションの強化を目指しています。さらに、国際的なコンプライアンスの複雑さに対応しながら、スタートアップの国際展開を支援する方法も検討しています。

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