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📀 出典のデータベース: 半導体と公共の排水処理技術:工程ベースの徹底比較と全体像
処理工程/技術
汚泥処理(濃縮・脱水)/資源回収
🗓 更新日: 9/24/2025
公開中分類
汚泥処理/資源回収
半導体分野での概要・特徴
凝集沈殿処理(特にフッ素、CMP排水)などから発生する無機汚泥が主となります。フッ化カルシウムやシリコンなどを含み、汚泥の発生量を抑制する技術と共に、セメント原料や有価物として回収・再資源化する取り組みが進められています。
公共自治体分野での概要・特徴
主に生物処理から発生する有機性汚泥が対象で、資源・エネルギー源として積極的に活用されます。代表的な技術は嫌気性消化による消化ガス発電です。さらに近年、富栄養化対策と資源枯渇問題への対応から、汚泥中のリンを回収し肥料原料として利用する技術開発が重要視されています。実用化されている技術には、脱水ろ液からリン酸マグネシウムアンモニウムを回収する「MAP法」やヒドロキシアパタイトを回収する「HAP法」、焼却灰からリンを回収する「灰アルカリ抽出法」などがあります。それぞれ回収率や製品の品質、コストに特徴があり、処理場の特性に応じて選択されます。
課題・共通点・相違点
発生汚泥の減容化は共通課題ですが、汚泥の性質が大きく異なります。半導体は無機汚泥が主で有価物回収が志向される一方、公共は生物由来の有機汚泥が主です。そのため公共分野では、汚泥をバイオマス資源と捉え、エネルギー回収やリン回収といった資源循環の側面が強く、技術開発もその方向に特化しています。特にリン回収においては、薬品コストや設備投資に対して回収物の市場価格が低いため、事業採算性の確保が大きな課題となっています。このため、薬品を使わずに汚泥中に自然発生するMAP粒子を物理的に選別・回収する低コストな新技術の開発も進められています。
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