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📀 出典のデータベース: 半導体と公共の排水処理技術:工程ベースの徹底比較と全体像
処理工程/技術
凝集沈殿処理/晶析技術
🗓 更新日: 9/24/2025
公開中分類
物理化学処理/資源回収
半導体分野での概要・特徴
フッ素、重金属、CMP排水の微粒子などを薬品で不溶性の固形物(フロック)にし、沈殿させて除去します。特にフッ素除去に多用されますが、汚泥発生量が多くなる課題がありました。この課題に対し、晶析技術を用いたフッ素回収装置「エコクリスタ」のような先進技術も開発されています。これは排水中のフッ素を純度95%以上のフッ化カルシウム(人工蛍石)として結晶化・回収するもので、回収物はフッ酸の原料として再利用可能です。この資源循環モデルは経済性と環境貢献性が高く評価され、資源循環技術・システム表彰で経済産業大臣賞を受賞しており、廃棄物削減と資源の有効活用によるゼロエミッションに貢献します。
公共自治体分野での概要・特徴
物理的な固液分離と、化学薬品を用いた処理に大別されます。物理処理としては、生物処理の前段に設置される「最初沈殿池」で浮遊物質を重力沈降させ、後段の生物処理の負荷を軽減します。生物処理後には「最終沈殿池」で微生物のフロック(活性汚泥)を沈降させ、清澄な処理水と分離します。また、化学処理として凝集剤を添加し、富栄養化の原因となるリンを除去する目的でも利用されます。
課題・共通点・相違点
両分野で広く使われる基本技術ですが、半導体分野では特定の有害化学物質を対象とし、近年では単なる除去から「晶析」による有価物回収へと技術が進化している点が特徴です。公共分野ではより一般的な汚濁物質(SS、リン)を対象とします。薬品コストと、発生した汚泥や濃縮水の処理が共通の課題となります。
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